メリー・ポピンズ リターンズ   前作を踏襲しながらも、新鮮に楽しめる華やかなミュージカル

こんにちは! たんみーです。

本作、劇場で観て来ました!

あらすじはこんな感じ↓

 

 今回の物語の舞台は、前作から20年後。バンクス家の長男マイケル・バンクスは、今では家族を持つ親となり、父や祖父が働いていたロンドンのフィデリティ銀行で臨時の仕事に就いていた。しかし、大恐慌時代のロンドンでは金銭的な余裕がなく、更にマイケルは妻を亡くしたばかりで家の中も常に荒れ放題。バンクス一家は窮地に追いやられていた。そんな中、さらに追い打ちをかけるように融資の返済期限切れで家を失うピンチ! そのとき、あの“ほぼ完璧な魔法使い”メリー・ポピンズが風に乗って彼らの元に舞い降りる!20年前と1ミリも変わらぬ容姿の彼女が起こす奇跡で、バンクス一家は幸せを取り戻すことができるのか――。

 

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評価:★★★★☆

私はこの映画、完全に虜になってしまったので正当な評価はできていないかもしれませんが、もうめちゃくちゃ良かったです。感情揺さぶられまくりで、帰りの運転中にも劇中歌が頭の中で何度もリピートしてました。

 

私が感じたこの映画の見所はこんな感じです。

・前作とよく似たストーリー構成

・父マイケルの苦悩

・魅力的なキャラクターたち

・アニメとの融合シーン

・人生の教訓となる歌の数々

・前作からの繋がり

 

 

■前作とよく似たストーリー構成

前作のストーリーは、

 バンクス家で問題発生

→メリーポピンズ登場

→不思議な体験1(魔法で部屋の片付け)→不思議な体験2(絵の中の世界)→不思議な体験3(笑うと宙に浮かぶ部屋)

→父の勤め先の銀行へ突入→父に迷惑をかけ、子ども落ち込む

→煙突掃除屋たちのダンス

→父リストラの危機

→父改心、リストラ回避

→ラスト

 

今作は、

 バンクス家で問題発生

→メリーポピンズ登場

→不思議な体験1(バスタブの中の世界)→不思議な体験2(器の絵の中の世界)→不思議な体験3(水曜日に逆さになる部屋)

→父の勤め先の銀行へ突入→父に迷惑をかけ、子ども落ち込む

→ガス灯点灯夫たちのダンス

→父激怒

→父改心、危機回避

→ラスト

 

構成はよく似ていますが、それぞれの場面での内容は全く違うものでした。「この場面は前作ではああだったけど、今作はこうなってるのか」と比較しながら見るのも楽しかったです。

 

 

■ 父マイケルの苦悩

前作の父ジョージ・バンクスは、非常に厳格な銀行家で頑固一徹という、正直私は好きになれないキャラクターでした。

しかし今作の父マイケルは、銀行勤務という点は共通しているものの、画家を掛け持っていたり、自分に自信を持てなかったりと、ジョージとは正反対の人間味のある性格です。

大切な我が家を失いたくがないために必死に奔走するあまり、つい子供たちに強く当たってしまう。一家の主としての責任と、我が子への愛情の間で板ばさみになっている彼の苦悩は、彼の表情から痛いほど伝わってきました。終盤で銀行から帰った子供たちを叱る場面は、見ていて胸が張り裂けそうでした。

しかし、彼はその後逆に子供たちに励まされ、我を見失っていた自分や、いつの間にか大きく成長していた子供たちの姿に気づきます。重責から解放された瞬間の父マイケルの姿は、涙なしでは見ていられませんでした。

 

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■ 厳格なメリ-・ポピンズに垣間見える愛らしさ

前作でもそうですが、メリー・ポピンズは厳格な教育係で、かつ完璧で精錬されたブリティッシュウーマンです。

魔法で何でもできるのに、あえて自分は手を出さずに子供たちにやらせたり、不思議な世界で子供たちに楽しい体験をさせておきながら、帰った後は「そんな世界は知らないわ。きっと夢よ」ととぼけるサバサバっぷりです。教育のためとはいえ、「もう少し優しくしてあげてよ!」なんて思っちゃいます(笑)

また、今作では物語のキーとなる株券を子供が見つけるようにさりげなく仕向けるなど、その周到さには感心してしまいます。

そんな彼女にも、前作・今作ともにお茶目な一面を見せる場面があって、私はそこが大好きなのです。

その場面は、ジャックがメリー・ポピンズを踊りに誘う場面で、毎回こんなやりとりがあります。

 

ジャック「メリー・ポピンズも一緒に踊ろうよ!」

メリー・ポピンズ「嫌よ」

子供たち「メリー・ポピンズも踊ってよ!」

メリー・ポピンズ「ったく仕方ないわねえ」

 

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めちゃくちゃノリノリで踊りだします(笑)

 

 

というくだりです。いつも厳格な彼女がノリノリで踊って歌う姿は見ていて幸せな気分になれますね。

 

■ アニメとの融合シーン

メリー・ポピンズ シリーズの醍醐味ですね。50年も経っているので当然ですが、今作でのアニメとの融合シーンのクオリティは本当に凄かったです。完全にアニメが背景の一部として溶け込んでいて、気づいたときにはアニメなのに現実であるかのように混同していたくらいです。こんな世界があったら是非入ってみたいものですねえ…

また、最近のディズニーアニメはほとんどCGアニメなので、久々に2Dのディズニーアニメを見ることができて、「CGじゃなくてこっちのアニメ映画ももっと作ってほしいなあ」なんて思ったりもしました。

 

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■ 人生の教訓となる歌の数々

私が思うメリー・ポピンズシリーズのメインテーマは、「苦しい中にも、少しの喜びを見出せば人生は華やかになる」だと捉えています。

前作でそれを色濃く表していた歌は、「お砂糖ひとさじで(A Spoonful of Sugar)」でした。この歌は、苦くて飲めない薬も、スプーン1杯の砂糖を混ぜれば飲むことが出来る、という内容の歌です。

今作でも多くの素晴らしい歌がありましたが、その中で私が特に気に入ったのは、以下3曲です。

 

・「ひっくりカメ(Turning Turtle)」

 「見方を変えれば嫌なことも楽しいことになる」という内容の歌です。作中ではメリル・ストリープ演じる修理屋のトプシーが歌っています。

 ちなみに、この場面でエミリー・ブラントとメリルストリープが一緒に踊っているのですが、2人の出演作プラダを着た悪魔のファンである私にとっては、このシーンは最上のご褒美なのであります(笑)

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・「小さな火を灯せ(Trip a Little Light Fantastic)」

 暗闇に小さな火を灯そうという歌ですね。苦しい人生の中でも小さな希望を持とうというメッセージが伝わってきます。作中では、ジャック率いるガス灯点灯夫たちが歌っていて、ダンスも交えた非常に楽しい曲です。

 

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・「幸せのありか(The Place Where Lost Things Go)」

 失ったものは完全に消えた訳じゃない、今はただ隠れてるだけで必ずどこかにある、という内容の歌です。作中では亡くなった母のことを指していて、メリー・ポピンズが子供たちに、また子供たちが父マイケルに対して歌っています。「お母さんはいなくなってなんかいない、月の後ろに隠れて見守ってくれてるよ」という言葉が素敵すぎて、私はここでぼろ泣きしました。文字打ってるだけでも泣きそうです(笑)

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■前作からの繋がり

前作を見た身からすると、続編として前作のなごりを各所に見出せるのは非常に嬉しいことですね。

最初から最後まで重要な役割を果たした凧や、隣人のブーム海軍大将(ボケてたけど)など、見ていてノスタルジックな気分に包まれました。

中でも終盤でマイケルが子供時代に預金に入れた2ペンスが出てきたときは何とも感慨深かったです。前作の「2ペンスを鳩に(Feed The Birds)」がバックに流れていてのがもうたまらなかったですね。ここでも私は性懲りもなく泣きました(笑)

 

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■ まとめ

書きたいことが多すぎてまとまりがなくなってしまいましたが、とにかくこの映画は私の中で近年トップクラスの評価です。ここまでリピート熱が高まったのは久しぶりです(笑)

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

 

おわり